オフィス内装工事とは?種類・費用相場・手順・業者選びを解説
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オフィスの内装工事は、働きやすさや生産性、企業のブランドイメージに関わる重要なプロジェクトです。
一方で、目的や工事範囲を整理せずに進めると、予算超過、工期の遅延、使いにくいレイアウトにつながる可能性があります。
成功させるには、工事の種類・費用・進め方・業者選びを事前に整理することが大切です。
本記事では、オフィス内装工事の主な種類、費用相場、手順、業者選びと契約時の注意点を解説いたします。
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オフィス内装工事の種類
オフィス内装工事には、空間を区切る壁工事、仕上げを変更する床・天井工事、業務環境を整える電気・照明・空調設備工事などがあります。
実現したい働き方やレイアウトを明確にし、必要な工事を組み合わせることで、機能的で快適なオフィスを構築できます。
1. 壁工事(間仕切り工事)
パーテーションや造作壁を使用し、会議室、個室、集中スペースなどを設ける工事です。
必要な遮音性、採光、消防設備との関係を確認して仕様を選びます。
2. 床工事
タイルカーペットや長尺シートなどの床材を敷設・変更する工事です。
デザインだけでなく、耐久性、歩行音、清掃性、配線方法も考慮して選びます。
3. 天井工事
天井材や仕上げを変更し、照明、空調、吸音性能などを調整する工事です。
天井を見せる仕上げでは開放感を演出できますが、音や設備の見え方にも配慮が必要です。
4. 電気・照明設備工事
電源、コンセント、LAN配線、照明器具などを設置・変更する工事です。
デスクや会議室の配置、使用機器、将来の増員を想定して計画します。
5. 空調設備工事
エアコンや換気設備を設置・変更する工事です。
間仕切りの追加によって空調効率が変わるため、部屋ごとの温度差や換気量を確認します。
工事選定のポイント
目的、予算、工期、業務への影響、建築基準法や消防法などの条件を整理し、必要な工事範囲を決めましょう。
新築工事とリノベーション工事の違い
新築工事は建物を新たに建設するため設計の自由度が高い一方、費用と工期が大きくなります。
リノベーション工事は既存の構造を活用して機能やデザインを更新するため、条件によっては費用と工期を抑えられます。
| 項目 |
新築工事 |
リノベーション工事 |
| 費用 |
高額(坪単価の目安:約110万~157万円) |
比較的安価(坪単価の目安:約10万~30万円) |
| 工期 |
約12~24カ月(規模や設計による) |
約1~6カ月(工事範囲や内容による) |
| 設計自由度 |
高い |
既存構造による制約がある |
| 税金 |
固定資産税が高くなりやすい |
固定資産税を抑えやすい場合がある |
| 耐震性・断熱性 |
最新基準を取り入れやすい |
改修によって向上できる |
| 設備・性能 |
最新基準を取り入れやすい |
現状を確認して改修範囲を決める |
比較表の注意
費用と工期は目安です。地域、建物規模、用途、構造、材料、設備仕様、物価などによって大きく変動します。税金については建物の評価や契約形態によって異なるため、個別に専門家へ確認してください。
内装デザインの基本ポイント
内装デザインは見た目だけでなく、動線、集中しやすさ、コミュニケーション、企業イメージにも影響します。
働き方と業務内容を起点にデザインを決めることが重要です。
- 動線の最適化
連携が多い部署や設備を近くに配置し、移動の負担を減らす。
- 自然光の活用
窓や採光を活かし、明るく集中しやすい環境をつくる。
- 多様なスペースの用意
集中作業、会議、休憩など、用途に応じた場所を設ける。
- 植物や自然素材の導入
観葉植物や木質素材を取り入れ、落ち着きのある空間をつくる。
- 企業らしさの反映
ブランドカラーや企業文化を、受付や共用部のデザインへ反映する。
オフィス内装工事の費用相場
内装工事費用は、地域、面積、物件の状態、使用する材料、設備工事の範囲、デザインのグレードによって変動します。
スケルトン物件は内装や設備を一から整えるため高額になりやすく、居抜き物件は既存設備を活用できれば費用を抑えられます。
| グレード |
坪単価の目安 |
想定される工事 |
| 低グレード |
約10万~15万円 |
既存部分を活用した最低限の改装 |
| 中グレード |
約15万~25万円 |
一般的な執務室や会議室の整備 |
| 高グレード |
約25万~30万円以上 |
素材や造作、デザイン性を重視した工事 |
費用を見る際の注意
金額は一般的な目安です。都市部、スケルトン物件、特殊な設備や高品質な材料を使用する工事では、目安を上回る場合があります。必ず現地調査後の見積もりで確認してください。
追加費用が発生しやすい工事
- 電気設備工事
配線や照明器具の設置。目安は50万~100万円程度。
- 通信回線工事
電話回線やLANケーブルの敷設。目安は20万円程度。
- 空調設備工事
エアコンや換気設備の設置。目安は100万~200万円程度。
- 給排水設備工事
水回り設備の設置。目安は10万~50万円程度。
- 消防設備工事
火災報知器やスプリンクラーの設置。目安は50万円程度。
- セキュリティ設備工事
防犯カメラや入退室管理システムの導入。目安は50万円程度。
上記は一般的な目安です。設置台数、配線距離、既存設備の状態、ビル指定業者の有無などによって費用は変動します。
居抜き物件の改装費用
居抜き物件は、前の入居者が使用していた内装や設備が残っている物件です。
既存の設備や仕上げを再利用できれば、初期費用と工期を抑えやすいことがメリットです。
- コスト削減
既存の壁、床、照明、空調などを活用できる場合がある。
- 工期短縮
大規模な解体や新設が不要であれば、早期に開設しやすい。
- 廃棄物の削減
既存設備を再利用することで、廃棄する資材を減らせる。
一方で、設備の劣化、レイアウトの制約、原状回復条件などを確認する必要があります。改装費用は工事範囲によって異なりますが、坪単価約10万~30万円が一つの目安です。
オフィス内装工事の手順と注意点
内装工事は、目的と予算の整理から始め、業者選定、設計、契約、施工、検査・引き渡しの順に進めます。
各段階で関係者の認識を揃えることが、追加工事やスケジュール遅延を防ぐポイントです。
- 目的・予算・スケジュールを設定する
内装工事で解決したい課題と、使用できる予算、完成希望日を整理する。
- 内装工事業者を選定する
施工実績や提案範囲を確認し、複数社へ同じ条件で見積もりを依頼する。
- デザイン・レイアウトを決定する
コンセプト、動線、必要席数、設備、法規制を踏まえて図面を作成する。
- 見積もりと契約内容を確認する
工事範囲、材料、費用、工期、支払い条件、保証を確認する。
- 着工前の準備を行う
ビル管理会社との調整、工事申請、近隣への周知、業務継続方法を準備する。
- 工事中の進捗・安全・変更を管理する
工程表に沿って進捗を確認し、変更工事は費用と工期を含めて合意する。
- 完成検査と引き渡しを行う
仕上がりと設備動作を確認し、保証書や取扱説明書を受け取る。
着工前の確認事項
着工前は、工事区分やビルの規約、法的手続き、工事範囲を確認します。特にA工事・B工事・C工事の区分は、施工業者と費用負担に関わるため早めの確認が必要です。
- 工事区分の確認
A工事・B工事・C工事の区分を確認し、施工者、責任範囲、費用負担を明確にする。
- ビル管理規約の確認
工事可能な曜日・時間帯、搬入経路、使用可能な設備などを把握し、計画へ反映する。
- 法的手続きの確認
建築基準法や消防法などに関する申請・届出の要否を確認する。
- 近隣テナントへの配慮
騒音や振動が予想される場合は、事前に工事内容や期間を周知する。
- 工事範囲と内容の明確化
工事箇所、材料、設備仕様を明確にし、認識のずれや不要な追加工事を防ぐ。
- スケジュールと工程表の確認
工程と担当者を確認し、進捗を管理して工期の遅延を防ぐ。
- 予算と費用配分の確認
全体予算と各工事項目への費用配分、予備費を確認する。
- 設備の状態確認
空調、照明、配線などを調査し、再利用できる設備と更新が必要な設備を判断する。
- 安全管理計画の策定
事故やトラブルを防ぐための安全対策を決め、関係者へ周知する。
- 仮設オフィスの手配
工事期間中も業務を継続できるよう、仮移転先や在宅勤務の準備を行う。
施工計画のチェック項目
施工計画では、設計だけでなく、設備、品質、安全、近隣対応、必要な申請まで整理します。項目が多いため、担当者と期限を決めたチェックリストで管理すると抜け漏れを防げます。
- 工事目的の明確化
内装工事の目的やコンセプトを明確にする。
- 現場調査の実施
設備、構造、寸法、搬入条件などを把握する。
- 法的要件の確認
建築基準法や消防法など、関連法規への対応を確認する。
- ビル管理規約の確認
ビル独自の工事ルールや申請期限を確認する。
- 工事区分の確認
A工事・B工事・C工事の責任範囲と費用負担を明確にする。
- 予算の設定
全体予算と各工事項目への配分を決める。
- スケジュールの策定
工事開始から完了までの詳細な工程を設定する。
- 設計・レイアウトの決定
デザイン、動線、必要席数、家具配置を決めて図面を作成する。
- 設備計画の策定
電気、通信、空調、給排水などの設備計画を立てる。
- 安全管理計画の策定
工事中の安全対策を決め、関係者へ周知する。
- 品質管理計画の策定
使用材料や施工方法の品質基準と検査方法を定める。
- 近隣対策の検討
騒音、振動、搬入作業などが周囲に与える影響への対策を決める。
- 資材・機材の手配
必要な資材、機材、納期を確認して手配する。
- 人員配置の計画
各工程に必要な作業員と管理者を確保する。
- 緊急時対応計画の策定
事故、災害、設備トラブルが発生した場合の連絡・対応方法を決める。
- 工事保険の加入
工事内容に応じて必要な保険への加入状況を確認する。
- 関係者との調整
ビル管理会社、近隣テナント、行政機関などと必要な調整を行う。
- 仮設オフィスの手配
工事期間中の業務継続方法を準備する。
- 工事許可の取得
必要な許可や届出を期限までに取得・提出する。
- 最終確認と承認
計画内容を最終確認し、社内外の関係者から承認を得る。
内装工事業者の選び方
内装工事を成功させるには、価格だけでなく、施工実績、許認可、提案力、見積もりの透明性、保証内容を確認することが大切です。
複数社を比較する際は、工事範囲と仕様を揃えて見積もりを依頼しましょう。
業者選びの5つの基準
- 施工実績と専門性
自社と近い規模・業種・デザインのオフィス施工実績があるか。
- 必要な許認可
工事内容に応じた建設業許可や電気工事業登録などを確認できるか。
- 担当者の対応と提案力
要望を理解し、課題やリスクを含めた提案ができるか。
- 保証とアフターサービス
保証範囲、期間、不具合発生時の連絡先が明確か。
- コストと品質のバランス
材料や施工方法を含めて、価格の根拠を説明できるか。
見積もり比較のポイント
工事範囲、材料、数量、単価、諸経費、追加工事の条件を揃えて比較し、総額だけで判断しないことが重要です。
優良業者の特徴
信頼できる業者は、工事内容と費用の根拠を具体的に説明できることが特徴です。担当者との打ち合わせや施工事例を通じて、技術力と対応力を確認しましょう。
信頼できる内装工事業者の特徴
- 豊富な施工実績と専門性
自社の業種や求めるデザインに近い施工事例を持ち、ニーズに応じた提案ができる。
- 明確な見積もりと価格の透明性
工事内容、使用材料、数量、単価、費用内訳が明確に記載されている。
- 適切な資格や許認可の保有
工事内容に必要な建設業許可や電気工事業登録などを確認できる。
- 高いコミュニケーション能力と対応力
要望を的確に理解し、変更や質問へ迅速かつ丁寧に対応できる。
- 充実した保証とアフターサービス
施工後の保証内容と連絡体制が明確で、トラブルに対応できる。
業者の見極め方
- 複数の業者から見積もりを取得する
価格、工事内容、サービス内容を比較し、適正価格と各社の特徴を把握する。
- 担当者の対応力と提案力を確認する
打ち合わせ時の説明、質問への回答、課題への提案内容を評価する。
- 保証とアフターサービスを確認する
保証期間、保証対象、施工後の連絡先や対応範囲を確認する。
- 過去の施工実績を確認する
ウェブサイトやパンフレットで施工事例を確認し、可能であれば施工現場や完成したオフィスを見学する。
- 過去の顧客による評価を確認する
顧客の声、口コミ、具体的な施工写真などを参考にし、実績の内容と信頼性を確認する。
契約時の確認事項
契約時は、工事内容、請負金額、工期、支払い条件、保証、追加・変更工事の扱いを明確にします。
建設業法第19条では、建設工事の請負契約について重要事項を明確にし、書面または一定の電磁的方法で契約を取り交わすことが定められています。
参考:国土交通省
https://www.mlit.go.jp/common/001765655.pdf
- 契約書の作成と記載事項
工事内容、請負金額、工期、支払い条件、保証内容など、契約に必要な事項が明記されているか確認する。
- 見積書との整合性
契約書の金額、工事内容、材料、仕様が、事前に提示された見積書と一致しているか確認する。
- 工期と遅延時の対応
工事開始日と完了日を明確にし、遅延が発生した場合の対応や損害金の取り扱いを確認する。
- 支払い条件と方法
着手金、中間金、完了金などの支払い時期と方法を確認する。必要に応じて、工事の進捗に応じた出来高払いも検討する。
- 追加・変更工事の取り扱い
追加や変更が生じた場合の承認手続き、費用負担、工期変更について定め、書面や記録が残る方法で合意する。
- 契約不適合責任
施工不良や契約内容と異なる仕上がりがあった場合の責任範囲、補修方法、対応期間を確認する。
- クーリングオフ制度の適用
契約形態や契約場所などによって適用条件が異なるため、適用の有無、期間、手続きを確認する。
- 個人情報の取り扱い
担当者や入退室情報など、工事に伴って取り扱う個人情報の管理方法を確認する。
- 紛争解決方法
トラブルが生じた場合の協議方法や合意管轄などを契約書で確認する。
契約時の補足
契約形態や工事内容によって必要な確認事項は異なります。判断が難しい場合は、建設業や契約実務に詳しい専門家へ確認してください。
まとめ
オフィス内装工事を成功させるには、目的・予算・工期・工事範囲を明確にすることが重要です。
必要な工事の種類を整理し、現地調査を行ったうえで、同じ条件で複数社の見積もりを比較しましょう。
また、工事区分やビルの管理規約、法的な条件、追加工事の扱いを事前に確認することで、予算超過や工期遅延のリスクを抑えられます。
施工実績、提案力、見積もりの透明性、保証内容を確認し、自社の課題に合った業者を選びましょう。
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